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返済計画について

借入金の返済は利益からなされます。

しかし、利益をすべて返済に充てることはできません。税金を払ったり、個人の場合は生活費などが必要です。

損益計算書をもとに、無理のない返済が可能か、生活の目途がたつか十分に検討してください。

【損益計算書】

科目 内容・留意点等
売上高(売上予測高) あなたのたてた売上予測高を計上します。

さまざまな角度から達成可能な売上高を予測してください。
売上原価(仕入) 原価は一般的には「売上高×原価率」で求めます。

原価率は業種や商品などによって異なりますが、業界平均値を基にあなたの考えている販売戦略などを加味し、原価を求めてください。
営業経費 人件費 営業経費には、毎月決まった額の支払いが必要なものと売上高などに応じて金額が変わるものとがあります。

その他には、人件費、家賃、減価償却費を除いた一切の営業経費を具体的に算出します。
地代、家賃
減価償却費(1)
その他
営業利益 「売上高-(売上原価+営業経費)」で算出します。
営業外収入 受取利息、賃貸料収入など営業以外の収入です。
営業外費用 支払利息などの営業以外の費用です。
税引前利益 「営業利益+営業外収入-営業外費用」で算出します。
法人税等充当額 「税引前利益×50%」が目安です。この科目は法人の場合です。
当期利益(2) 「税引前利益-法人税充当額」で算出します。
  • 返済財源 = 減価償却費(1) + 当期利益(2)
  • 収支見込(資金収支) = 返済財源(3)-借入金返済元金-家計費(個人企業の場合)

売上予測について

主な売上予測の方法は次のとおりです。

業種の特性を考え最も適した方法を選び、検討してみましょう。

また、業界平均に地域事情などを加味することや、他の方法もあわせて多角的に売上高を予測することが大切です。

(1)販売業で店舗売りのウェイトが大きい業種(コンビニエンスストアなど)

<算式> 1m² (または1坪)当たりの売上高  × 売場面積

[設例] 業種:コンビニエンスストア

  • 売場面積 100m²
  • 1m² 当たりの売上高(月間) 16万円

    (「小企業の経営指標2013」による業界平均から算出)

売上予測(1ヵ月)=16万円×100m² =1,600万円

(2)飲食業、理・美容業などサービス業関係業種

<算式> 客単価  × 設備単位数(席数) × 回転数

[設例] 業種:理髪店

  • 理髪椅子 2台
  • 1日1台当たりの回転数 4.5回転
  • 客単価 3,950円 月25日稼働

売上予測(1ヵ月)=3,950円×2台×4.5回転×25日=88万円

(3)労働集約的な業種(自動車販売業、化粧品販売業、ビル清掃業など)

<算式> 従業者1人当たりの売上高 × 従業者数

[設例] 業種:自動車小売業

  • 従業者 3人
  • 従業者 1人当たりの売上高(月間) 232万円

    (「小企業の経営指標2013」による業界平均から算出)

売上予測(1ヵ月)=232万円×3人=696万円

(4)設備が直接売上に結びつき、設備単位当りの生産能力がとらえやすい業種

   (部品製造業、印刷業、運送業など)

<算式> 設備の生産能力 × 設備数

[設例] 業種:部品(ボルト)加工業

  • 施盤 2台
  • 1台当たりの生産能力 1日(8時間稼働)当り500個
  • 加工賃@50円 月25日稼働

売上予測(1ヵ月)=50円×500個×2台×25日=125万円

(資料出所:日本政策金融公庫)

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